耳ロボPさんの名曲「とどけもの」 http://www.nicovideo.jp/watch/sm6917596
この曲はジョークRFCであるRFC1149をパロったもので、インターネット電子メール送信に関わる要素をドラマティックに歌い上げられています。歌詞の中ではネットワーク技術の基礎的概念のメタファーがふんだんに用いられており、多くの理系視聴者がホイホイされてます。動画内でも各種解釈コメントが見られますが、自分なりに解釈(というより解説)をまとめてみようと思ったので、とりあえずはメモ程度。(最初は文章化しようとおもったが大変なことになりそうだった)。
あまり突っ込みすぎた解釈はしていないつもりですが、明らかな間違いや、拾いきれてない表現はあるでしょう…。
左が原曲歌詞、右が解説メモです。
後はよろしくと 手放す
天上人は気楽だと
下界のものは 皆思う
5階には老執事
事務処理はおまかせあれ と
作法に基づく 身のこなし
あせるな まずは挨拶から
ああ 彼方から あの声
ゆく先々 嵐の路も あるよ
4階の飼育士は
鳥たちに餌を与える
旅立ちの日が訪れた
25の港をめざせ
ああ 彼方から あの声
アドレスなら 頭の中にあるよ
運べるだけの紙片をもち
この 3階の窓から
3次元エーテル空間へ
いざ 羽広げ ダイビング
いそがしい 僕らの
代わりに 風を切って
彼の地を 目指して
高く 舞い上がれ
ああ 彼方から また声
この世界の 全体図などないよ
無数の鳥が 橋を 壁を 越え
ゲートを くぐってゆく
果ては ある
だが 地図など持たぬゆえ
迷うこともあろう
幾羽は 疲れて
地に 落ちてゆくだろう
それでも ふたたび
舞い上がるだろう
いそがしい 僕らの
代わりに 風を切って
目指した港の 扉が開いた
非ASCII ⇒ MINEで符号化
天上人 = 人間、エディタ、メーラー
下界のもの = SMTP通信を担う下のレイヤ
5階 = OSI参照モデル / セッション層
老執事 = SMTP-Client? or RFC1149実装実験の人
事務処理/作法 = SMTPによるやりとり
まずは挨拶から = HELO
(TCP接続要求に対し返答が来たあと最初にするのはHELO)
彼方からあの声 = 宛先サーバからのレスポンス
嵐の路 = ネットワーク障害 / パケロスの可能性は常に
4階 = OSI参照モデル / トランスポート層
飼育士 = ? / RFC1149実装実験の飼育士
(TCPヘッダの付加 = 餌?)
25の港 = SMTPのポートはTCPの25
IPアドレスはIPヘッダに
メールアドレスはメールヘッダに
データはTCPセグメント/IPパケットに分割
前者はMSSオプションで指定されたサイズだし、
後者は64kbytes弱が限度 ⇒ 運べるだけ
3階の窓 = OSI参照モデル / ネットワーク層
エーテル空間 = イーサネット だが
「3次元エーテル空間」はRFC1149実装実験におおける「現実の空間」
羽広げ = 鳥 = 伝書鳩 = 生体パケット ⇔ IPパケット
彼の地 = 宛先サーバ
IPパケットは中継されルーティング(経路制御)され送られる
全体案内図など無い
橋 = ブリッジ / 中継器
壁 = ファイヤーウォール
ゲート = ゲートウェイ
果てはある = 解釈多 / 目的地が存在する・しない
/ エンドポイント? / 終端? / ホップ数???
IPパケットそのものは必ず届くことは保証されない ⇒ ので迷う
ネットワークの状況によりパケットロスするが
TCP通信なのでパケット再送される
そして宛先サーバーの25の港はIPパケット⇒TCPセグメントを受信する