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日別アーカイブ: 2011/06/22

「とどけもの」解説メモ

 耳ロボPさんの名曲「とどけもの」 http://www.nicovideo.jp/watch/sm6917596
 この曲はジョークRFCであるRFC1149をパロったもので、インターネット電子メール送信に関わる要素をドラマティックに歌い上げられています。歌詞の中ではネットワーク技術の基礎的概念のメタファーがふんだんに用いられており、多くの理系視聴者がホイホイされてます。動画内でも各種解釈コメントが見られますが、自分なりに解釈(というより解説)をまとめてみようと思ったので、とりあえずはメモ程度。(最初は文章化しようとおもったが大変なことになりそうだった)。
 あまり突っ込みすぎた解釈はしていないつもりですが、明らかな間違いや、拾いきれてない表現はあるでしょう…。
 左が原曲歌詞、右が解説メモです。

ASCIIで したためて
後はよろしくと 手放す
天上人は気楽だと
下界のものは 皆思う

5階には老執事
事務処理はおまかせあれ と
作法に基づく 身のこなし
あせるな まずは挨拶から

ああ 彼方から あの声
ゆく先々 嵐の路も あるよ

4階の飼育士は
鳥たちに餌を与える
旅立ちの日が訪れた
25の港をめざせ

ああ 彼方から あの声
アドレスなら 頭の中にあるよ

運べるだけの紙片をもち
この 3階の窓から
3次元エーテル空間へ
いざ 羽広げ ダイビング

いそがしい 僕らの
代わりに 風を切って
彼の地を 目指して
高く 舞い上がれ

ああ 彼方から また声
この世界の 全体図などないよ

無数の鳥が 橋を 壁を 越え
ゲートを くぐってゆく
果ては ある
だが 地図など持たぬゆえ
迷うこともあろう

幾羽は 疲れて
地に 落ちてゆくだろう
それでも ふたたび
舞い上がるだろう

いそがしい 僕らの
代わりに 風を切って
目指した港の 扉が開いた

 電子メール送信 / SMTP / RFC 5321 / US-ASCII使用
 非ASCII ⇒ MINEで符号化
 天上人 = 人間、エディタ、メーラー
 下界のもの = SMTP通信を担う下のレイヤ

 5階 = OSI参照モデル / セッション層
 老執事 = SMTP-Client? or RFC1149実装実験の人
 事務処理/作法 = SMTPによるやりとり
 まずは挨拶から = HELO
 (TCP接続要求に対し返答が来たあと最初にするのはHELO)

 彼方からあの声 = 宛先サーバからのレスポンス
 嵐の路 = ネットワーク障害 / パケロスの可能性は常に

 4階 = OSI参照モデル / トランスポート層
 飼育士 = ? / RFC1149実装実験の飼育士
 (TCPヘッダの付加 = 餌?)
 25の港 = SMTPのポートはTCPの25

 IPアドレスはIPヘッダに
 メールアドレスはメールヘッダに

 データはTCPセグメント/IPパケットに分割
 前者はMSSオプションで指定されたサイズだし、
 後者は64kbytes弱が限度 ⇒ 運べるだけ
 3階の窓 = OSI参照モデル / ネットワーク層
 エーテル空間 = イーサネット だが
 「3次元エーテル空間」はRFC1149実装実験におおける「現実の空間」
 羽広げ = 鳥 = 伝書鳩 = 生体パケット ⇔ IPパケット

 彼の地 = 宛先サーバ

 IPパケットは中継されルーティング(経路制御)され送られる
 全体案内図など無い

 橋 = ブリッジ / 中継器
 壁 = ファイヤーウォール
 ゲート = ゲートウェイ
 果てはある = 解釈多 / 目的地が存在する・しない
  / エンドポイント? / 終端? / ホップ数???
 IPパケットそのものは必ず届くことは保証されない ⇒ ので迷う

 ネットワークの状況によりパケットロスするが
 TCP通信なのでパケット再送される

 そして宛先サーバーの25の港はIPパケット⇒TCPセグメントを受信する

 
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投稿者: : 2011/06/22 投稿先 ネタ, 科学, 音楽

 

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